波佐見にある今は有形文化財とされている元小学校の講堂で「仕立て屋のサーカス」という舞台をする横で出店しませんかというお誘いがあり、喜んで参加してきました。建物自体も戦前に作られたもので、落ち着きと厳かさを持ち合わせている。なぜか音響効果に優れているらしく、今後はこういった音楽関係で使われていくのでは、と地元の方がおっしゃっていました。
飲食メインであろうと思い、仕事である販売は気軽に買える雑貨を中心に準備して舞台鑑賞に集中しようとしてたが、嬉しい誤算で靴の方も完売。波佐見ではなかなか手に入らないということで購買欲がすごく高く、本当にありがたかった。
さてさて、本題の舞台に関してはまさに創作活動を見せられている感じ。おおまかな流れは決めてるだろうけど、一瞬一瞬がセッション。舞台には音楽を奏でる仕立て屋役の演者と、その衣装と舞台の装飾を仕立てていく黒衣のような人の計2名。それぞれが自身の役目を淡々とこなしているように見えるが、そこには阿吽の呼吸がしっかりあった。観客は生演奏に聴き入る人、黒衣のように舞台を彩る人を目で追う人、布と照明で作り出される影の濃淡を楽しむ人、個人それぞれの興味でいろんな楽しみ方ができる、まるで「サーカス」だった。ボクはもちろん、黒衣の追っかけ。裁ち鋏の歯切れの良い音も心地よかった。
舞台終了後、機材なども普通に見れた。この生々しく無造作に置かれた感じは作為が入ると絶対表現できないと思う。
インターネット環境下において、テンプレート化された舞台は個人的には無価値に思えてきた。それはネットで見ればよいから。音楽もだけど、舞台もこんな生々しいライブ感が好きだ!