ALSO MOONSTARで開催された加賀美健さんとムーンスターとのコラボイベントで作品に触れて、感じたことをつらつらと書いてみました。
現代アーティストである加賀美健さんはドローイング、スカルプチャーなど多岐に渡ってご活躍されてますが、1番有名なのは日本語を使った手書きの作品かと。何気ない会話に出てきそうな言葉なんだけど、意識すると思い出せないかゆいところにある言葉を使うので、作品を見たときに「そうそう!」とか、「確かに!」とか言ってニヤッとしてしまう。なんとも言えない力の抜けた手書きフォントってところもその感情を助長させる効果があるのだと。さらにその作品を身につけていると加賀美さんを知らない人でもクスッとなり、なんかその空間に一体感がうまれる。加賀美さんが切り出す一言は、誰にとってもいつかどこかの経験と重なる共有ワードなんだと思う。
一般的にアートというと、作者と鑑賞者の対話だ、みたいなことが言われるけど、加賀美さんの作品は作者と鑑賞者とのコミュニケーションではなく、鑑賞者同士のコミュニケーションを呼び起こすものだと思う。パンチの効いたオリジナリティある作品なのに、いつの間にか「あとは鑑賞者同士で」といって作者が立ち去っていく印象。そんな後味スッキリなところも万人に受け入れられるところなのかも。
話はALSOのイベントへ。
コラボ企画は、もちろんムーンスターの商品にいろんな一言が書かれたもの。「叩く用」と書かれてたスリッパや「これ履いてたらかわいい」と書かれたバレエシューズなど。誰が履くねんとツッコミつつ、欲しくなるという絶妙なラインを攻めた靴たちは即完だったので、ぼくはメダルになったゴム製コースターを購入。
そこに書いてある一言は「今度飲みに行きま賞」
一瞬で心掴まれ即決!
買った後、落ち着いてこの作品を分析してみた。
(コースター)→(飲み物)→(ビール)→(飲みに誘う)までは連想できたけど、メダルになった理由が全く分からないw
でも画像のみたいにこのメダルを首から下げて、角打ちにでも行けば、間違いなく人気者になって逆に飲みに誘われるはず!といったふうに、この一言を使うシーンを想像すると、持ち出す必要があり、ちょうど丸かったということで「メダル」になったのか、と腑に落ちた。
さぁ、これ首にかけてどこ行こうかな、出張とかにも持っていこうかな!一つ気をつけないといけないのはヤバい奴だと思われて、周りから人が離れていく可能性がある「諸刃のメダル」でもあるということだ。