価値観のギャップにこそチャンスがある

Dec 9. 2024

先日、鹿児島で開催されるash design & craft fairに行ってきました。目的は純粋にお買い物しつつ、いろんな作品に触れることで新しいアイディアに繋がる刺激を求める視察みたいなもの。
※一応、仕事の一環です

そんな意識で作品に触れるので、普段なら「なんかいいなぁ」ぐらいで通り過ぎる些細なことも「どうして良いと思ったんだろう」と、自問自答するようなスイッチを入れています。仕事柄、普段からそのスイッチを入れていればいいんですが、そこまで持久力はないもので…
そんな感じで毎年とても良い刺激をもらっているashですが、今年もたくさん良いものが見れました。

このブログでは良いなと思った作品ではなくて、自問自答から購入までの一連の行動が腑に落ちたことを書いてみました。
それはOWLで売っていたインドネシア産のチーク材の丸太です。ashの展示作品じゃないんかい、というツッコミは甘んじて受けます汗
その丸太は虫食いだったり、節だったり、お世辞にも綺麗なものとは言えません。でも、それが僕にとってはものすごく魅力的に見えました。なぜかというと、その荒々しい佇まいが一種の彫刻的な作品に見えたからです。一般的には汚いとか、ボロいとか判断されてB品扱いされるかと思います。実際、仕入れ段階ではB品扱いされていたらしく、安く仕入れたとのことで安く売っていました。ちなみに16,500円!
良い買い物ができましたw

しかし、一般的な市場価値は低いものなのに、なぜ僕には魅力的に見えたのか?
それは盛永省治さんの作品が影響したではと思います。盛永省治さんの作品は、木工に使われない虫食いや節のある木材をあえて使い、活かすことで人の手だけでは決して出せない表現をしています。それが魅力の一つだと思っています。
今回はちょうど盛永省治さんの作品をたんすの肥やしで見て、節目か何かで欠けた黒柿のスケートデッキが脳裏に焼き付いている状況で、このチークの丸太に出会いました。その価値観で同じようなアートピースに見えたのだと思います。
こんな風に一般的な価値とは反対側にあるような価値を見出して、創造することで大きなチャンスが眠っているんだと実感。
モノが溢れかえったこの時代、モノだけの魅力には天井が見え始めてるのでは、と思います。それを補うためにもパラダイムシフトに近い独自の価値観を確立させることが大事だと、実体験を通して感じることができました。

ちなみにこの丸太はオブジェ兼サイドテーブルとしてわが家のリビングで活躍中!