
学生時代、夏場はほとんどビーサンを履いていたのを覚えている。理由は簡単。安いし、楽な上、ファッションとしても市民権を得ていたので、そこまでだらしないという印象もないからだ。
30代に入るとさすがにゴム製のビーサンはみすぼらしいかな、と思い、普段履きとしては使わなくなったけれど、Jutta NeumannやKiwi sandalといった鼻緒サンダルは履き続けていた。ユッタやキュウイは革製なので雨の日などは履きたくない。やっぱり雨風気にせず履けるビーサンみたいなサンダルがほしい!
という個人的な欲望から鼻緒サンダルを作りました!
最初は久留米でゴム製のビーサンと思っていたけれど、バルカナイズ製法の生産ラインで作るにはどうも勝手が悪いようで量産ができなさそう。
そこでセメント製法ができる佐賀の革靴工場で作ることにした。佐賀でもサンダルは作ったことがなかったので、開発に1年強かかってしまったけれど、結果的に大人も履ける品のあるビーサンができました!
鼻緒部分は縫製なので、今後はいろんな素材に替えて、バリエーションを出せるんじゃないかな。そんな企画者にもビーサン好きにも優しい“RAJI”というサンダル、いかがですか?
ちなみにRAJIの由来はわらじ。 佐賀が米どころなので、佐賀工場で作ったサンダルといえば稲藁を編んだわらじでしょ、という単純明快なもの。