ぼくの自立は”SHOES LIKE POTTERY”から始まった

May 26. 2023

SHOES LIKE POTTERYのおかげで「世の中にプロダクトを送り出す」という責任とやりがいを知ることができたと思っている。

2009年の入社2年目のとき、尊敬する先輩たちと気の合う同期に誘われて、4人で立ち上げたのが”SHOES LIKE POTTERY”です。

終業後に集まって、ときには呑みながらコンセプトを出し合っていたのは楽しい思い出。デザイナーだった他の3人の感覚や知識の深さに、当時のぼくは着いていくことがやっとだったかと…

呑みながらの打合せは必ずdenでした。

denは久留米に限らず、全国から文化人?的な人たちが夜な夜な集まる不思議なおでん屋さん。すでに閉店してしまってたけど、あの社交の場は確実にぼくの視野を広げてくれました。またdenオーナーからはSHOES LIKE POTTERYを通してプロダクトの作り込み方や見せ方において、いろんな角度からの考え方を教えてもらったなぁ。売り方で困っていたボクらにGOOD WEAVER さんを紹介してくれたのもdenオーナーでした。

その後、GOOD WEAVERさんとタッグを組むようになったSHOES LIKE POTTERYに”FOR STOCKISTS EXHIBITION”に出展するという大きなチャンスが訪れました。

もとはバルカナイズ製法を伝える企画展のサンプルだった靴が、いつも雑誌で見かけるようなブランドや作家さんと同じ土俵に立ち、憧れのお店のバイヤーさんに評価してもらえた。あの展示会での3日間はぼくの人生で1番の夢心地だったし、その場で声をかけてくれた人たちをガッカリさせないためにも、このブランドは自分が守らないといけないと、小さく決意したことを覚えています。
生まれて初めて自覚できる自立心が芽生えた瞬間だったんじゃないかな、と思う。

実際はそんなぼくの決意があろうとなかろうと、GOOD WEAVERさんのハンドリングのおかげで10年以上も続く定番スニーカーとして多くの人に履いてもらっています。
本当に嬉しい限りです。

今、福岡の薬院にあるALSO MOONSTARにて、SHOES LIKE POTTERY展が開催されていて、昔を振り返る良い機会となりました。

この写真展は、10年以上前からSHOES LIKE POTTERYを履いてくれているクリエイターの立沢さんが、カメラマンの菅原一剛さんを久留米工場に誘ってくれたことがきっかけでスタートしました。そのご縁がさらに広がり、Watanabe’sさんにはSHOES LIKE POTTERYの限定品や写真自体を藍染めしてもらいました。
SHOES LIKE POTTERYが知ってもらいたかった久留米工場のヴァルカナイズ製法の素晴らしさを、写真を通して感じてもらえる展示になっているかと。

人の繋がりで成長してきたSHOES LIKE POTTERYは、これからもいろんな人に愛用され、広がってほしいなと思います。そんなことを考えていたら、あの時の感謝の気持ちを忘れちゃいかんなと思い、ここに記録を残してみたのでした。

SHOES LIKE POTTERY

日時:  5/14(Sun) – 5/28(Sun) 11:00〜20:00
場所: ALSO MOONSTAR