ほぼ日の信用が爆発するマーケット

Jun 26. 2026


先日、本業のシューズブランドで、ほぼ日が主催する『生活のたのしみ展』に出店した。

事前に「最低でも4人はいないと回せない」と脅しに近いアドバイスをほぼ日スタッフから受けていた東京チームに応援要請され、3日間だけではあったが会場に立つことができた。

その場のお客さんの買い物熱たるや。よそでは絶対に味わえないお祭りを体験できて、本当によかった。

ブランドを知ってブースに来てくれる人も多かったが、中にはイベントのHPを見るまで知らなかったという人も。そんな人たちが「ほぼ日が選んでいるブランドだから」という理由で買っていく。これがほぼ日の積み上げてきた信用の賜物か、と実感した。

そもそも、ほぼ日はメーカーではない。「ほぼ日刊イトイ新聞」というWebメディアからスタートした、いわば「編集の会社」だ。自社に巨大な工場があるわけでもないのに、ほぼ日手帳をはじめとする数々のプロダクトで大成功を収め、これほど熱狂的なイベントを作り上げた。その理由は、信頼という名の先行投資にある。

ほぼ日は毎日のエッセイや対談記事を通じて、独自の価値観を読者に無料で提供し続けた。直接商品を売るのではなく、まずは読者との間に信用をコツコツと積み上げてきたのだ。そして自社でゼロからものを作らなくても、世の中にある素晴らしい職人やメーカーのこだわりを、自社の文脈に乗せ、読者に一番届く言葉に「翻訳」して薦める。

情報もモノも飽和した現代、スペックや機能の良さだけではもはやモノは売れない。「誰が薦めているか」が、ものすごく重要な要素になっている。

短期的な売上を狙ってバズらせるより、時間はかかっても、地道に信用を積み上げることに勝るマーケティングはない——そう改めて実感した3日間だった。